デイビスは冷ややかな笑みを浮かべながら、
二匹を見据えた。

お前ら、いいからその袋をよこせ

ワ、ワトリー、ど、どうしよう!

ワトリー

ポテト、警察官だろ!
なんとかするのだ!

ああ、そうだ
ボクは警察官だった!

ポテトは震える手で、警棒を構えた。

お前、使い方すらわからないんじゃないのか?

そ、そ、そんなこと…

このガキが!

きゃぁぁぁ!!

ポテトに襲い掛かろうとしたその瞬間

デイビス!シオンが本当に盗んだものを教えるのだ!

その一言で、デイビスの動きがぴたりと止まった。

ワトリー

シオンが持ち去ったのは
ドラッグなんかじゃない

リックとの思いでなのだ!

思い出だと…?

ワトリー

だからシオンを脅したって無駄だったのだ

ワトリー

何も知らなかったんだよ
シオンを殺す必要なんて
なかったのだ!

なんだと!!!

嘘だ!あいつが口を割らないから、殺してやったんだ!!

ワトリー!自供したぞ!

この野郎、だましたな!

ひぃぃ

ポテト逮捕するのだ!!

たたたた・・タイホし・・しますぞ!(パニック!!)

くそが!

ついに追い詰められたデイビスは、
逃げるために警備室のドアへと駆け出した。

ポテト、デイビスが逃げちゃうのだ!!

どどどうしましょう!

その時、ドアが勢いよく開いた

バーン!

デイビス
シオン殺害容疑で
逮捕する!

先輩!

ジョセフ

デイビス、もう逃げられないぞ!

ち、ちくしょう!!

その場で警官たちに手錠をかけられ、
ついに逮捕された。

こうして
シオン殺害事件は解決を迎えた。

会場の外ではマスコミが大勢集まり、
フラッシュが次々とたかれていた。

も、もうマスコミがいる?!

ジョセフ

ああ、嗅ぎつけてきたんだろうな、俺の優秀な行動に!

先輩が呼んだんじゃないですか・・・?

ジョセフ

はは、まさか

さ、デイビス行くぞ

ジョセフは自信満々の笑みを浮かべながら
デイビスをパトカーまで連れて行く。

その様子を見ていた記者たちが
一斉に質問を浴びせかけたが
ジョセフは手を軽く振りながら

ジョセフ

まぁまぁ、後で会見しますので

デイビスをパトカーに乗せた

ポテト

でも、先輩……どうして僕たちがここにいるってわかったんですか?

ジョセフ

カオリに花瓶とGPSを持たせたんだ。カオリは電話ができないからな、安全のために仕込んでおいたのさ

先輩、本当に天才ですね!そんな作戦、誰にも思いつきませんよ!

これだから先輩は伝説の警察官なんです!

ジョセフ

当然だろう?俺に任せておけば、どんな事件だって解決してやるさ。

さすが先輩です!(キラキラ)

ワトリー

ジョセフ!

ワトリーが走って勢いよくジョセフに飛びいた

ワトリー

ジョセフ!!
ありがとうなのだ!!

ジョセフ

ワトリー、喜ぶのはまだ早いぞ

ジョセフは一台のパトカーを指さした。

ワトリーがその車のドアに目を向けると
ゆっくりとドアが開いた。



そこから現れたのは――

ワトリー

エイミー!!
無事だったのだ!!

エイミー

心配かけてごめんなさい。
誰とも連絡をとれない状況だったの

エイミー

でも、ワトリーくんがきっと
真実を突き止めてくれるって信じてたよ

ワトリー

ボクもエイミーを信じてたのだ

エイミー

私のために本当にありがとう

ワトリー

いいのだ、エイミーはボクの
大切な友達なのだ

二匹の間には言葉では言い尽くせない絆が芽生え
再会の喜びが静かに広がっていった。

よかったね、
ワトリー……

ウルウル





空には夕日が輝き、事件が終わりを迎えた
安堵の光景を優しく包み込んでいた。

つづく

26話 シオンが盗んだもの

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