キャットタウンの影の支配者ともいわれる
ヴィクター・クローリー。
彼の存在感は圧倒的で、
ただ目の前に立っているだけで
周囲の空気を凍りつかせる力があった。
ヴィクターはワトリーを見据えて
不敵な笑みを浮かべながら口を開いた。
キャットタウンの影の支配者ともいわれる
ヴィクター・クローリー。
彼の存在感は圧倒的で、
ただ目の前に立っているだけで
周囲の空気を凍りつかせる力があった。
ヴィクターはワトリーを見据えて
不敵な笑みを浮かべながら口を開いた。
以前は世話になったな。
おかげで警察とも太いパイプが
できた。礼を言うよ、ワトリー。
今日は聞きたいことがあってきたのだ。以前働いていたシオンの
交際相手のグループが今どこにいるか教えてほしいのだ
シオンねぇ
そのグループが事件に関わっているかもしれないんです
いいだろう。ワトリーには借りがあるからな
ヴィクターは目で部下に指示を送った
ほッ。意外といい猫じゃないですか
・・・
エイミーがいなくなったそうだな?
なんで知ってるのだ?
シオンが死んだと連絡が入ってね。その時にエイミーが逃げたんだろう?
逃げたんじゃない!
何か事情があったのだ!
シオンの携帯を持ったまま姿を消したそうじゃないか……。
つまり、エイミーはシオンが
守りたかったものに気づいたんだろうな。
その"代償"を背負う覚悟があるのかどうかは別として
ヴィクターエイミーの行方を
知っているのだ?
さあ、そこまではな
守りたかったものって何なのだ!?
・・・
不良グループの居場所を
教えることで借りは返したはずだ
ヴィクターお願いなのだ!教えて欲しいのだ!
ワトリー、落ち着いて!
ワトリー、犯猫を捕まえたいのか?それともエイミーを見つけたいのか?
どっちもなのだ
するとヴィクターは薄笑いを浮かべ
二匹の後ろに立つカオリに目をやった。
・・・
ほぅ~誰かと思えば・・・
ずいぶん、雰囲気が変わって
気づかなかったよ
か、カオリは関係ないのだ!
関係あるかないかは、俺が決める
こえぇ~
ヴィクター、お願いなのだ。
エイミーは大切な友達なのだ…
行方を知っているなら教えてほしいのだ…
ワトリー、本当に手に入れたいものがある時、どうするのが一番だと思う?
…お金を払うのか?
違うな。どうしても欲しいものが目の前にある時はな、ありきたりな手段じゃ足りない。
相手の感情に訴え、相手の予想を超える切り札を見せつけるんだ。
手元にその切り札があるなら、
迷わず使うのが交渉の基本だろう?
切り札?
ああ、そこのお嬢さんのことだ
・・・
またカオリさんが!?
でも…カオリは関係ないのだ。
彼女は過去にひどい目に遭ってきたのだ。もう、大切な友達を危険にさらしたくないのだ!
それでも、エイミーを助けられるのがお前だけだとしたら
どうする?何か手を打たなければ、お前の望みは遠のくだけだぞ?
ボクは…必ずエイミーを見つける。
これ以上ヴィクターに頼らずに
自分で探し出すのだ
ワトリー、それでいいの?
エイミーの情報を知ってるかもしれないんだよ
それでも、カオリも僕にとって
大切な友達なのだ。彼女を巻き込みたくないのだ
ポテトが頷いたその時、カオリが一歩前に出て
ワトリーのそばに寄った
ワトリー・・・
カオリ?
カオリはヴィクターの前に堂々と立った。
その毅然とした様子にワトリーは一瞬息を呑む。
ヴィクターは興味深げにカオリを見つめ
ふっと口元に笑みを浮かべた。
よく来てくれたな
この俺ですら入手困難な代物だ
ゆっくりと視線をケースへ移す。
・・・
カオリは何も言わず、バーナードから
受け取ったアタッシュケースを
テーブルに置き、蓋を開いた。
その中には、小さな瓶がいくつか入っている。
彼女はヴィクターを真っ直ぐに見て言った。
これ・・・おまえ・・・
ほしいもの・・・
ワトリーに・・・教えろ
その提案にヴィクターは目を細め
にやりと笑った。
取引成立だな。
カオリ・・・
大丈夫・・・わたし・・
何もされない
でも大切な物だったんじゃないの?
わたし・・・いらない・・・
ワトリーはカオリの手をぎゅっと握った
ワトリー、いいか
しっかり聞け
わかったのだ
シオンには幼い子供がいる
子供…!
今は施設に預けられているそうだ。
だが、もしシオンへの恨みが今回の事件に絡んでいるのなら、
子供も危険にさらされているかもしれない。
エイミーがその子供を守るために動いている可能性が高い。
その施設はどこあるのだ?
さあ、身元を隠してそっと置いてきてしまったようだが、それがどこの施設かはまでは知らない
ではその不良グループ達はシオンさんの子供を突き止めて狙っているということですか?
それはお前たちで確かめるんだな
この店に行けばわかるだろう
不良グループがいる店のメモを渡した。
つづく