――さぁさぁ、皆々様、お耳を拝借。これより語るは、猫鳴町にて繰り広げられる、盗人と聖女の因果の物語――ここは猫鳴町。魚屋も猫、三味線をかき鳴らすも猫、人の世のごとく暮らせども、ここはまぎれもなき猫の世界。さて、この町に名を馳せる一匹の大泥棒がおった。その名も鷹丸。昼はのんびりと釣り糸を垂れ、夜ともなれば影より影を駆ける怪盗よ。酒を愛し、義理に生きる、この世のしがらみに囚われぬ男である。ある日のこと、一軒の質屋雪乃屋へと持ち込まれたは、一つの奇妙な依頼。「教会にある一枚の絵画を盗み出してほしい」代価は、一升瓶一本。それを聞いた鷹丸、面白がって引き受けたが、さてさて、ただの盗みと思うたが運の尽き――。その絵こそ、災いを招く呪われし絵画であった。恐ろしき儀式が行われ、陰に潜む者たちが蠢く闇の中、鷹丸は一人のシスターと出会う。その名も澄音。清き祈りを捧げる彼女と、闇を駆ける盗人。交わるはずのなかった二つの運命が、今、ひとつに絡まり合う――。さぁ、これより語るは、妖しき夜に蠢く陰謀の物語。どうぞ、最後までごゆるりと。
ある日、桃次郎という謎めいたオス猫がジョセフを訪ねてくる。彼の提案は、鬼ヶ島の親善大使としての任務。ジョセフは不安を抱きながらも、出世と名誉のために相棒のポテトと共に島へ向かう。目の前に広がるのは、豪華なリゾート地。鬼たちも楽しげに働いている。しかし、その美しい表面の裏には、恐るべき陰謀が隠されていた。ジョセフとポテトは、次第にその闇に巻き込まれていく。鬼たちの笑顔の裏に潜む影、誰が敵で誰が味方なのか。ジョセフとポテトは、信じていたものが裏切りに変わる瞬間に直面する。果たして、2匹はこの巨大な陰謀を暴き、無事に事件を解決できるのか。鬼、陰謀、そして裏切り。サスペンスが織り成す壮絶なストーリーが、今始まる。
【どんでん返し系 狂愛ミステリー】小学生の頃から仲の良かった幼なじみ達。一人の少女に魅了され、その関係は徐々に狂いはじめてゆく……。独占欲、嫉妬、その醜さは一番人間らしい感情かもしれない。いつから"ソレ"は始まってしまったのかーーいつまでも変わらないと思っていた私達は、いつからこんなに歪んでしまったのだろう。妬み、僻み、嫉妬、独占欲、その小さな火種は時として己を包み込む程の大きな炎になり、やがて暴走し始めた炎に自らをも焼き尽くされてしまう事もある。制御できなくなった感情の行き着く先とはーー?私はただ、いつまでも変わりたくなんてなかった。そう思っていたのは、私だけだったのかもしれないーー【処女作】です。