彼女とは、とあるテレビドラマのファンが集うオフ会で知り合った。

初めて彼女を見た瞬間、俺の頭には雷が落ちた。よくドラマで運命の人に会った瞬間に雷が落ちたみたいな表現をするけど、本当にそんな感じだった。直感的にこの人とは長く付き合う事になりそうだと思った。それまでは運命なんて信じない人間だったけど、その時は本気で運命を感じた。後にこの話を妻にしたら「私はなんとも思ってなかった」って言われたけど（笑）



当然の事ながら俺は猛烈に彼女にアプローチした。オフ会のたびに偶然を装って隣の席に座り口説き倒した。そんな努力の甲斐があって彼女は徐々に心を開いてくれるようなり、出会ってから1年ぐらい経った頃に、ついに付き合っても良いよと言ってくれた。この時は本当に幸せだった。付き合い始めてからは週末になるとお互いの家に泊まっては愛を確かめていった。そんなに距離は離れていないのに、週末別れる時はいつも辛くなって泣きそうになるぐらい好きになった。お互い旅行が好きだったので、旅行にも沢山行った。



そんな付き合いを始めて2年ぐらい経ったころ、唐突に彼女の方からプロポーズを受けた。彼女は結婚にたいして後ろ向きで、なんなら一生結婚しなくていいみたいな事を言っていたので本当に唐突だった。結婚に対して後ろ向きな彼女が、何故突然結婚する気になったのか聞いてみたら、単にお互いの家を行き来するのが面倒になったからだって言ってた。そんな理由かよと苦笑いもしたが、俺的には結婚できるなら理由はなんでも良いやって思って嬉しかった。



その後はとんとん拍子に話が進み、ハワイで挙式をする事になった。結婚願望が無かったわりには、結婚式はハワイでしたいって決めてたらしい。ハワイでの挙式に向けての準備は初めての共同作業で、大変ではあったけど本当に楽しく幸せな時間だった。この頃は幸せの絶頂だった気がする。



そして結婚式のため、両家の家族がハワイに集合。お互いの家族が集まって旅行するのは初めてだったけど、初めてのハワイって事もあり想像以上に楽しくて楽しくて、あんな幸せな気分はもう2度と味わえないだろうなと思うほどだった。あまりにも楽しかったので、またお互いの家族同士で旅行に行きたかったけど、残念ながらそれは2度と実現しなかった。理由についてはいつか書くかもしれない。



そんなわけで結婚生活は順調にスタートした。