俺は碧に駆け寄り抱える。



碧っ!


俺は碧に駆け寄り抱える。



リサお前――っ!!





もう落ち着いてって。碧は死んでない。ちゃんとわたしが持ってるから





話したかったんでしょ、二人と。
だったら、“身体”が必要でしょ





一時的に借りるだけよ


そう言うと、品川は碧に手をかざす。



…………





……ん?





碧っ!?





…は?碧?…って桜子……?





……碧じゃない





…麗花か?





そうだけど。つーか気安く呼ぶな





…って、わたしっ!?





あ、よく見たらこれわたしじゃないし!これあの子……同じクラスの大空さん…





…そうだ、わたし転生したんだ。どうして、二度とこんな場所帰ってきたくなかったのに…


碧――ではなく、“本当の麗花”は品川を見て睨み付けた。品川はフッと小さく笑って、



じゃ、ゆっくりお話してなさい。わたしはどっかでのんびりしてるから


…と言って姿を消した。



……はぁ。ほんっと、面倒なんだけど。って、いつまでいるんだ、離れろ!桜子じゃないでしょ


俺は手を思いっ切りはたかれた。
中身は麗花だとわかっているが、見た目が碧なだけにとてつもなく悲しい。



…麗花。僕と話をしよう





……


“本当の麗花”は悔しそうに唇を噛み、目を逸らした。
