私、埜下樹里は葛藤する。
私、埜下樹里は葛藤する。



一人焼肉屋さんとか、一人カラオケ屋さんとか





最近、『お一人様でも大丈夫!!』みたいなサービスがウケている様だが・・





私は逆に不安になるよ





人として大丈夫じゃない事を当たり前の様にやってきた小生に、国からのフォローをお願いしますっ!!(ポロポロ)


そんなアラサー女同人作家ドージンこと、埜下樹里(30)さんの休日過ごし方を観察してみようかと思います。
◆



ふむっ!
今日は快晴、天気は良好





・・・


シャッとカーテンをめくりヤル気に満ちた表情の小生。そのまま物置へ向かい、丁寧に管理された卓球のラケットを手に取り構える。



まさに『卓球日和』だっ!!


電車に揺られて30分。ここは都内某所の総合運動施設である。
壁に向かって。
もくもくと。
作業メニューをこなす三十路が一人。



ふぅ・・


一通りのセットをこなしたのでベンチに戻り、カバンから2次元キャラのイケメンが描かれたミニタオルで汗を拭く。



今日も一時間の壁打ち終了っと・・





やっぱコレやらないと調子狂うわ~


汗を拭いていると後ろから小学生低学年位の女の子が話しかけてきた。



ねぇねぇ~お姉さん?





ふ、ふぇ!?





な、何でしょうか・・


つい子供に敬語を使ってしまい、コミュ障っぷりを見せ付ける小生だが、幼女は気にせず話しかけてくる。



一生に卓球しよ~対戦しようよ~


どうも試合相手を探している様だ。小生も大人なので、子供にお願いされたならば断る訳にもいかない。



ん、いいですよ~





じゃあ、向こうの台でやりますかっ





わぁ~い


数分後
◆
翌日の日曜日。



(・・あ、暑い・・)





(こういう時は考える事を止めて感情を殺すんだ・・コミケを思い出せ、小生)


戦闘服(少し伸びた高校生の頃に来ていたジャージ)を装備した小生の座標は、埼玉のとある山中である。



ふぃ・・それにしてもだいぶ採れたな





初めて来てみたが、一人きのこ狩り。
自然の中での単調作業の繰り返し、中々癒されるではないか・・


そう、一人きのこ狩り日帰りツアーである。カゴにはしいたけや舞茸がこんもりである。今晩は焼きキノコをつまみに酒盛りである。



それにしても、何か皆、全然採っていないな~(チラチラ)





そんなんじゃ山で生きていけないぞい





なんつってw


脳内で自分にツッコミながら辺りの様子を伺う。



・・何か家族連れかカップルばかりだな・・





うっ!周りを見ていたら段々と・・・


実際にガチな訳だが考えない様に努める。だが心を闇が蝕む加速に歯止めが利かない。



結婚・・・出産・・家族・・





ぐぅ、イカンっ!!





思い出したくないワードが脳内を駆け巡り始めたぞっ!! (びくんびくん)


◆



ふぅ、心が澄んでいく・・





やはり座禅は良い、無心になる事で精神の安定を保つことが出来る。


闇に支配される前に、下山して寺に駆け込んだのは正解だった。心が落ち着くと同人誌のネタなんかも思いつく事があるので、座禅、大変オススメである。



おっ、そうだ! あのキャラとの絡みで・・ふひひ


つづく.....
