涼

俺はやっぱりお前にまず頼るとこがだめなんだどうなぁ

一條

わかっているなら手を止めないで動かして

一條

話はそれからよ

涼

本当に申し訳ねぇ

一條

…

涼

怒って声も出ないってか

一條

…

涼

通訳してくれ、三村

三村

なんで金島くんはこう、進歩がないんだろう。そっか。バカなのか。仕方ないか。

三村

って思ってると思う

涼

なぁ、三村

三村

なぁに?

涼

お前なんで俺にそんなにあたり強いんだ?

涼

俺なんかしたか?

三村

強くないよ!!むっちゃんの心の声をだね!!

涼

オブラートって言葉知らねーのかよ!!

三村

!!!

三村

金島くん!

三村

傷つく能力あるんだね

三村

初めて知ったよ!

三村

すごいねむっちゃん!

三村

金島くん傷つくって!

涼

よーし、わかった。戦争だな、受けて立つぞ

三村

はーはっはっ!

三村

役員の私に手を出せるものなら手を出すがいい!!

三村

来年の序列最下位にしてやろう!!

涼

ふっ

涼

俺には中森がついてるんだぜ?

涼

そう簡単に最下位にはならないさ

三村

はっ!!

三村

金島くんの切り札・中森を使うだとぉ!?

三村

じゃあ、私はここでもう一人の序列役員をっ

一條

二人とも、手を動かしなさい

三村

…はい

涼

…はい

三村とふざけていたら、一条のこの上なく冷たい言葉が響いた。
どうして一条ってこんなに冷たい声がでるのかな?
やっぱり過去に色々あるとこんな感じになるのかな?
違うよな。
俺やっぱ嫌われてんのかな。
まじで凹むわぁ。
大人しく先生から言い渡された雑用に着手する。
雑用といっても資料室の整理だ。
ちょっと汚い資料室かと思いきやとっても汚い資料室だった。
絶対に2年は掃除していないであろうそこは、埃もすごいし整理整頓のせの字もない。

涼

そもそも、なぜ俺が罰を受けなければならないんだ

一條

授業中怪我した私を見て叫んだからでしょ?

涼

それのどこがいけないんだ!

一條

犯人探しをしたでしょ?

三村

それがだめなんだよー

涼

なんでだよ!!

涼

犯人!!探すだろ!!!

三村

それは私の仕事であって、あなたの仕事ではないよね?

三村の言葉に言葉がつまる。
俺だって最近やっと序列の世界に慣れてきたところだ。
やっちゃいけないことくらいわかってる。
わかってるけど、でも。

涼

だってなー

涼

気になってる女の子が怪我したんだぜ?

涼

そりゃ声をあげるし犯人も探すだろ

涼

それの何がいけないんだよ

涼

おれの勝手じゃん

涼

そう思わないか?一条

一條

…

安定のガン無視に三村に視線を動かす。
心得たというように一度頷いて三村は口を開く。
すげぇ、ムカつく。
俺も一条語わかるようになりたい。
わかる日は来るのかっていう問題はあるし、わかっていいのかって問題もあるけど。
今のこの三村のドヤ顔をひっぺがしてやりたい。

三村

むっちゃんは

三村

”私が受けが被害を受け流すことによって、その場を誤魔化そうとしたのになぜ無駄にするのか。無駄にした挙句に、あなたの手伝いをさせられるとは何事?”

三村

っていいたいんだよ?

涼

含まれてる言葉が多すぎて俺ついていけねぇわ

涼

さすが三村。尊敬したぜ

三村

へっへーん

三村

ていうか、むっちゃんが罪悪感感じて一緒にやってくれてる間にこれ終わらせちゃお

涼

終わんのかこれ

三村

終わらせるっていう話で受けたんでしょ?

涼

そう…なんだが

一條

…

三村

終わりそうにないものをなぜ受けたのか

涼

それは…

一條

…

三村

あなたは私のことを好意的に見ている

涼

うん

一條

…

三村

それなのに、どうして私に迷惑をかけるの?

涼

すまん

一條

…

三村

別にいいけど

涼

悪かったって

一條

…

三村

でも好意を持っている相手に迷惑をかけるっていうのは

涼

最低だよな!?

涼

俺だってわかってるよ!

三村

そんな言い訳聞きたくないわ!

涼

俺が悪かった!

涼

許してくれ一条!!

三村

謝る時間があるならちゃんと私を守ってよ!

涼

俺、お前を守れるようになるよ!

一條

私、お前って言われるの嫌いだわ

涼

ああああ!!

三村

ざまぁみろ!

三村

ふざけるからよ怒られるのよ!!

三村

はーっはっは!

一條

弥生も私の考えそんなにわからないなんて悲しいわ

三村

違うのむっちゃん!

三村

ちょっとふざけただけなの!

一條

私の思いをふざけて語られたっていうのがショックだわ

三村

ああああああ!

一條

さ

一條

二人とも

一條

これ今日中に終わらせたいんじゃないの?

一條

はやく終わらせて帰りましょ?

三村

…

涼

…

声もなくむせび泣く俺たちを尻目に、一条は手を動かし続ける。
三村を盗み見るとあっちも俺を見ていた。

涼

真面目にやろうか

三村

そうね

三村

むっちゃんが本気で怒って見捨てるまえに

涼

俺あっちやって来るわ

三村

あ、じゃああたしあっちの棚やって来る

涼

ああ

三村

うん

固まってるとふざけ始めると思って俺たちは少し離れて作業した。
一条は黙々と自分の範囲の仕事を終わらせて三村に挨拶して帰っていた。
俺は、無視されていた。
悲しい放課後だった。

16時間目:結局は

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