放課後まで、麗花はずっと不安そうな顔で考え込んでいた。
放課後まで、麗花はずっと不安そうな顔で考え込んでいた。



おーい麗花、帰るぞ~





桜子……


麗花が全員教室から出て行ったのを見送ってから、慎重に話す。



なあ、もし僕が考えているので間違いなかったら……桜子と麗花の魂は、彼女が握っているはずだ





…マジか!





実は桜子には一つ嘘をついてるんだ





――嘘?





僕は彼女と別れたと言ったが…あれはこの転生事件に関わりがないからと思ってそう言っただけで、本当は僕は彼女に――。





大内さん、ちょっと先生と来てもらえる?





あ、はーい。どこに?





図書室。お話があるの





ごめんね。麗花ちゃん。あとで





待て!!……桜子ちゃん





せ、先生。わたくしも一緒でよろしくて?桜子ちゃんとはいつも一緒に帰っていますの





ごめんね、城ヶ崎さん。大内さんに用があるから、あなたは先に帰ってもらえる?





せ、せんせ――





まぁ任せろ、麗花。転生については俺がうまく聞き出してやる





桜子!!!





じゃあ城ヶ崎さん、さようなら





先生、お話ってなあに?





いやー、ちゃんと出来てるみたいで良かったなぁって





――いいのよ?今は誰もいないし、桜子を演じなくても





……





転生がうまくいってるみたいで良かったわ。あの子たちもこれで満足ね





……転生に関わってるのか?桜子と麗花は今どこにいるんだ?





転生したんだから、この世にはいないんじゃない?





おい、こっちは真面目に……





ね、あの人――あなたの知る今の麗花はどうして死んで転生させられちゃったと思う?





えっ、事故…とか?





それはあなたでしょう?





あの人はね――


品川はゆっくりと上着の内から何かを取り出す。



――!!





わたしが転生させたから♪





お前っ――!





知りたいでしょ、大内さん。どうやって転生を行っているのか





おい――。





今実践して教えてあげるわ





そこの少女で。





ひっ!





碧!!





くそっ、鍵がかかってる!!


扉の方から麗花の叫び声が響く。



ふふふ、よーく見ててね、大内さん





や――





やめろ!品川!!


品川は大きくナイフ振りかぶる。



間に合えっ――





えいっ☆


