すみません、すみません。どうか許してください。なんでもしますから…!!あれ?なんで俺、怒られてんだっけ?



ふっふっふー、蒼?もう逃がさないから





いやぁー、どうかお慈悲を…!!


すみません、すみません。どうか許してください。なんでもしますから…!!あれ?なんで俺、怒られてんだっけ?



はは?早く着がえろアホが





おいおい、そんな言葉つかいしてるとモテないぜ?





そう?なら、これでいいかな?





……!?ふふふ、ふざけんな!


久しぶりの女言葉いただきましたー!!もう、軽く死ねそう。皆さん、これが最後です。ありがとうございました。



聞こえてた?はやく着替えなよ





ひっ…、イエス!!


まだ、まだ死ねない(決意)!!!燃えろ!俺の魂!!僕は思うの。魂を燃やしたらそれこそ死んでしまうんじゃないの?…なんて悠長なことを考えていると時間は八時を少し過ぎていた。あっやべ、遅刻だわコレ。



蒼?置いていくよ?





ごごごめんなさいっ!はやくしますからっ!


ともかく、今日から学校です。春休みってあっという間なのね。あの何処かの忍者のせいで全然いい休日を過ごせなかったよ。よし、いつか殺そう。あいつのせいなんや。こうやって遅刻しそうなのもあいつのせいなんや。うちの姉さんハイスペック!!



ご飯は…しょうがない。パンを持って行って学校で食べてね?





ひぃ!?す、すみません。本当にすみません。僕が悪かったんです。夏が暑いのも学校が8時半から始まるのも全て僕のせいなんです。認めますから女言葉だけはやめてくださいぃ!


ガクガクブルブル。女の子怖いよぉ。正直言って一生関わりたくないよぉ。だから、年齢=彼女いない歴なんだって? いいい、いんだよ! 何しても俺はモテナイノ!! 告白されたことなんて一回もないですし? ましてや此方から告白なんて……ガクガクブルブル。振られることしかイメージできない。なんてこった。



はぁ、そう言われてもな。こっちだってしたくないんだ。遥ねぇに言われたから仕方なくだな…





……どんとまいん





あぁ?そもそも、誰のせいだっけ?





……………天災です





ふぅん?


目が……玲から向けられる目が怖いのですよぉ。だって天災のせいですよ(冷や汗)? なんでこんなことしたのかは分からないですけど天災のせいですよ? そう、全ては天災のせいなのだ(格言)!! お、俺は関係ないね!! たとえ、あの忍者が俺のためを思って(十中八九俺のために玲を女にしたんだろうけどな!)やったことだろうと俺は関係ない(震え)。



まぁ、学校にイコージャナイカ





そうだね。私も色々やることがあるしね





!?―――、…やや、やめろ!





いやだ♪はやく慣れてね?


くそぅ、絶対面白がっていやがりますね?調子に乗ると落とし穴に堕ちるぞ?間違えた落ちるぞ? 俺もいつもは温厚だが、いざとなったらやれる男なんだ(意味深)! 



ちくせう……言い慣れてんな





そりゃね。昨日、遥ねぇにしごかれたから


あ…(察し)。なんか…ドントマイン!ドンマイ!そりゃ、やっておかなきゃ(使命感)ってヤツですね。アレには勝てんよ。とにかく威圧がヤバくて威圧がヤバい。さらに威圧がヤバい。遥さんどうかしてんじゃねーの?



あの人はやりそう





やりそうじゃなくてすでにやられてんですけど





………ふっ





その顔、勝ち誇った顔をやめて。だいたい勝ち誇る所一個もなかったじゃん





俺なら遥さんに勝てる





そっ、なら受けてみる?フルコース





え、エンリョシテオキマスヨー


遥さんのフルコース美味しそう(恐怖)。それよりも、遥さんから逃げたい。よく、玲は耐えたね! 尊敬するよしちゃうぜよ。



ほら、遅刻するから!!





へいへい


キラリと輝く笑顔がまぶすぃ。
きっと、玲は女になるべくしてなったんだね☆納得。そんな事を考えていると玲が思いっきり走り出す。こりゃ、本格的に遅刻になりそうだぜ! やったね☆



はえぇ





蒼が遅いんだよ!! ほらはやく!!





し、しょうがないだろ!?





はは、日頃から運動してないからだよ





んな、このやろ。自宅警備員舐めんじゃねぇ!!


うん、あれだね。こりゃ周りからみたら恋人みたいな奴ですよ。やったね蒼くん!! この際、男同士でとか嫌だなとは思わない。リア充爆発しろと言われたら思いっきり爆発してやりますよー。だって、これ本当に周りから見たらリア充だから。



やははは、蒼くんは面白いね☆


真っ暗な部屋を淡い光ーーパソコンの光がぼんやりと輝いている中、女性は不気味に笑う。そのパソコンに映っているのは今現在、登校している男女一組。その男女を指でなぞるようにしてパソコン画面に触る。それはもう、愛おしく。



陽菜様、これからどうなさるので?





そうだなぁ、まず玲ちゃんにこのブレードを届けなくちゃね!





玲様に、ですか?





うん!世界で6本目のSランク。これは陽菜さんの自信作だよ!!





そうですか。熱心になってブレードを作っていたので蒼様のかと思いましたが…玲様だったとは





何言ってんの!!蒼くんにブレードあげても意味無いじゃん!


 
そう、ブレードは男には使えない。いまや、多くの科学者に作られていっているブレード。そのブレードにはC〜Sまでのランクがある。その内Sランクは世界中の中で天才博士陽菜しか創ることが出来ない。ブレードには意志があると多くの科学者は語った。ブレードを形成している核。その核にあるのはにんげんと同じ心。その心が強ければ強いほどランクは上がる。



うーん、でも……蒼くんが使えたら面白いよねぇ?





そうですか?それは良く分かりません





そう?あっ、でも…あの子がいるから関係ないね





山吹様ですか?でも彼は…





うん、ほとんどと言っていいほど死んでるね。目が覚めない





本当に彼は目が醒めるのでしょうか?





うん、醒めるよ。だって……神の子だから


そう言って陽菜は楽しそうに笑った。
