忘れてたというようにてへてへ笑う玲ちゃん。というより俺が玲ちゃん言うたこと突っ込まないのね。一人でボケとか…存在意義なくね? あっ、俺はぼけてないわ。目の前にいる幼馴染が不良品なんや。どんまい!



で?玲ちゃんは遥さんに電話したのか?





あ……その手があった


忘れてたというようにてへてへ笑う玲ちゃん。というより俺が玲ちゃん言うたこと突っ込まないのね。一人でボケとか…存在意義なくね? あっ、俺はぼけてないわ。目の前にいる幼馴染が不良品なんや。どんまい!



おい、俺の部屋に来る前にそっちを確認しろや





だって、俺の知ってる中で一番頼れそうなのお前だろ?考えてみろ


えっと仲がいい友達は龍と姫だけか?
龍は…論外だな。あいつは美少女のこいつが行ったら普通に抱きつきそう。姫は……なんていうか普通なんだけども真面目な回答は一切しないからな。おいおい、まてまて。俺も普通の回答はしないぞ?他当たれや。



ほう?つまり俺はこんな異常な状況でも普通に話を聞いてくれると思ったわけか





ああ、いつも冷静だしな!


こんな状況……美少女が一人いても俺は何もしない出来もしない臆病者と思われていたわけか…へぇ、言ってくれるようになったじゃないか。玲ちゃんのくせに…



ん?どうした?急に立ち上がって


まだ自分の言った失敗に気づいてないのか首を軽くかしげる。君は今女子だっていう自覚をもちなさいよ。そんなことしたら、誰だって一発K.O.だよ。ワンパンだ。ワンパン。



ちょっと、死んでくる





は?え?……いきなりどうしたよ!?





美少女が目の前にいるのに何もできない男は死んだほうがいんだよ。ほっとけこのヤロ


バタバタとベランダまで走ってもうすぐ着くというところで目の前に玲が回り込んできた。な、なんで!? 何邪魔してくれてんだ。その胸揉みしだくぞこのヤロ。あ…ダメだ。あいつノーブラだから俺が失神してしまう。



どけろ。邪魔する7。間違えた邪魔するな





なんかすまん。でもここでお前を死なせるわけにはいかないんだ





うるせー。男のプライドを捨てた時点で俺は死んでんだ





おい、じゃあ俺はどうなるよ


完全なる女の子っすね。男のプライドも糞もないですね。だがしかし…それはそれこれはこれだ。今なら死ねる気がするんだ。美少女からこんな屈辱受けてしまったらなんでもできる気がするんだ。許せ。



アイ キャン ダイーーーっ!!





おい!?させるかよ!


目の前にいる玲ちゃんを避けてベランダに飛び込む。と、そこで玲が後ろから抱きつくようにして俺を止めた。え?は?どうなってるコレ? ワタシニジョシガダキツイテル? why?



ははははは、はなせ!?





断る!





死なないから!は な せ!


そう言うと玲ちゃんは俺から離れてくれた。なんだあいつ。マジコワ!女子がすることじゃないよ。蒼くん女子に抱きつかれたら死んじゃう…っ! 大体胸が当たってんだよ。本人は何も感じないの? ダメだあいつ。女の子ってものがわかってないし、男の子ってものもわかってない。



いいか、近づくなよ?俺の神経が削られていくから





ひどっ!?俺は男だ!女あつかいすんじゃねぇ





分かったから、早く遥さんに電話してくれ


絶対分かってないだろとブツブツ言いながら玲ちゃんは携帯を取り出し電話をする。その間に俺は椅子に座り優雅にココアを飲む。うん、やっぱりココアはおいひいでふ。



もしもし?俺だけど…


きましたオレオレ詐欺! あの武道最強のお姉さん遥様につうじるのでしょうか?



はぁ?誰だお前?これは玲の番号のはずだが?


ざんねーん。通じませんでした!!



いや、俺が玲……声が違うんだったぁぁあ!





何を言っている?早く玲を出せ。用がないなら切るぞ?





ちょ…まった!おい、蒼!何とかしてくれ!!


は?イミガリカイデキナカッタ。ワンモアプリーズ?おい、プリーズってのはそういう意味じゃねー。なに説明じゃなくて携帯手渡してくれてんだ。誰が好き好んで死ぬことを選ぶかよ。お前忘れてんのかも知んねーけど女子が苦手だってこと頭に入ってんのか?ん?なんなら入れてあげましょうか?



おい!忙しんだ。早くしろ





いいイエス。ええええっと、おお俺、蒼です。おおお落ち着いてききき聞いてて、くくくだささい!





その声に話し方は……本物の蒼であっているようだな。それでなんだ?





えええっと、でですすね。れ玲が…おお女になななって…だだから…そその…





はぁ?玲が女に?お前頭がおかしんじゃないのか?





おお俺もそそそうおおもいます。ででも…きょきょうは11時間ねね寝ましたし…





そうか……まあいい。玲にかわれ





はははいい!


携帯を玲に手渡して一つため息をつく。あっぶねぇ、威圧ヤバすぎだろ遥さん。電話越しなのに俺シヌカトオモイマシタ。まったくふざけやがって。俺がこんなヘトヘトになって誰得だ……やべ、一瞬姉の顔が横切ったわ。



遥ねぇ。俺…どうしたら…





落ち着け、馬鹿弟。できるだけ早く行ってやる。場所は?





蒼の部屋





よし分かった。そのまま待ってろ。もし嘘だったら……容赦しない


やっと、終わったかな。それよりも……なんで?美少女とこのままここにいろと? なんでぇ!? 美少女なんでぇ!? ふふふ、覚えてろよ。遥さんでもスカっとぶちのめしてやるぜ(小並感)
でもま…とりあえず、昼ごはんたべさせてください。
