我が家は2世帯住宅。
中庭をはさんで、母屋に長男家族5人と
離れに姑姉妹が2人で生活している。

嫁

ただいま戻りました。

姑

あ、お帰りなさい。
遅かったわね。

嫁

すみません、PTAの役員選出が長引いて…(ゴニョゴニョ…)

嫁

本当はママ友とコーヒー飲んできたんだけどね。

嫁は姑に帰宅のあいさつをしてから母屋に戻る。

嫁

ひっ…!

嫁

ガ、ガサ入れが入った…

玄関とリビングと台所がきれいに掃除がしてある。

嫁

うわ!下駄箱の中も、引き出しの中も、冷蔵庫の中もきれいになっている…!

そしてきれいに片付いたリビングのテーブルの上には、ひからびた生姜と賞味期限の切れたハムが並んで置いてある。
それは姑からの無言のメッセージ。

姑

これはあなたがよく考えて、処分しなさい。

嫁

あ〜あ、私が「お掃除ありがとうございました。」って言いに来るのを2人で待っているんだろうなぁ…

重い足取りで、離れに向かう嫁。

嫁

あれ?誰か来てる。

離れの玄関先で、姑シスターズとお向かいの姑さんと立ち話をしていた。

近所の姑

うちのお嫁さんは、出かける時部屋に鍵をかけていくわよ。

姑

まあ!水くさいわね〜。

おばさん(姑の妹)

うちはいつでも、お互いが行き来できるようにしているわよ。

近所の姑

まあ、理想的な関係ね。

おばさん(姑の妹)

困った時は、家族で助け合わなくっちゃ。
専業主婦でも、子どものことや主人のこと、学校の行事や自治体のお役で嫁も忙しいからね。
まだ子どもも小さいから、部屋の中なんかぐちゃぐちゃよ。
そんな時は、私たちが力を貸さないとやっていけないわよ。

嫁、登場。

姑

あら?どうしたの?

嫁

あ、あの、掃除ありがとうございました。

姑

ああ、冷蔵庫の中に食べられない物があったから出しておいたわよ。
子どもが知らずに食べちゃうと大変だから、気をつけてね。

嫁

は、はい…

近所の姑

ここはお姑さんがしっかりしているから、お嫁さんも安心ね。

嫁

は、はい…。

学校から子どもたちが続々と帰ってくる。

長男

うわーっ!玄関がきれい!

次男

中もきれい!お客さんが来たの?

嫁

いや、おばあちゃんたちが来て掃除していった。

長男

きれいになってよかったね。

嫁

お、おう。

嫁の負け。
こうして嫁は外出が減り、ひきこもり主婦になっていくのであった。