世の中には嫌われ者が存在する｡
それは仕方の無い事だ､と割り切る無関心な者も居れば､如何にかしたい､と宣う偽善者も居る｡
君は何方かな？
ん？私かい？私は何方にも当てはまらない｡
何故なら私は､嫌われ者だからだ｡
一つ､質問しよう｡君は嫌われ者が嫌う事や物､或いは人を知っているかな？
簡単だ､自分を嫌うものだろう…だって？
ふふ…残念ながら違うな｡
では何かって？それは…嫌われ者が存在しなければ纏まらない
『世界そのもの』だよ
世の中には嫌われ者が存在する｡
それは仕方の無い事だ､と割り切る無関心な者も居れば､如何にかしたい､と宣う偽善者も居る｡
君は何方かな？
ん？私かい？私は何方にも当てはまらない｡
何故なら私は､嫌われ者だからだ｡
一つ､質問しよう｡君は嫌われ者が嫌う事や物､或いは人を知っているかな？
簡単だ､自分を嫌うものだろう…だって？
ふふ…残念ながら違うな｡
では何かって？それは…嫌われ者が存在しなければ纏まらない
『世界そのもの』だよ
ふぅ…今日もつまらない日だったな｡
周りの喧騒の中､そんな言葉を溜息と共に吐きながらノートに綴った他者から見れば気持ちの悪い文面に､句点を記してノートを閉じた｡
今は皆大好き放課後だ｡
俺にとっては面倒な部活に追いやられる時間だが｡
よくもまぁベラベラと身の無い話ができるもんだ｡
周りを見回し､出た言葉はそんなものだった｡
ふと猿団子のように固まった女子グループに目が行く｡
でさーあれが超面白いの‼︎
えー⁉︎マジそれ⁉︎超ウケる‼
他愛の無い､何て言葉で飾る事すら嫌な程に内容が無い｡
そんな会話に､つまらない思考を巡らす｡
お前らの会話内容の無さがウケるっつーの｡
てかウケるって何だよ｡鵜を蹴るのかよ｡怖ぇよ｡
すると其の一人が此方に気付いた様だ｡視線が絡むも一瞬で逸らされる｡
あ…あいつまたこっち睨んでるよ…｡
うっわぁ…キモー…｡
如何やら知らない内に目付きが鋭くなっていた様だ｡
つーかあたしらあいつに何かしたっけ？入学してからもう1週間経つっていうのに何か笑う気配も無いしさぁ…｡
しっ‼︎あいつに聞こえたら何されるかわかんないよ？
聞こえてるっつーの｡
というより､聞かれて困るんならこんなとこで喋んなよ…｡
特に感じる事も無く､荷物を纏めると教室をそそくさと出ようとした｡
何と無く､部活に行くのが面倒だから見つからない様に､だ｡
だがこういう時は見つかるもので､案の定部長が教室の外に立っていた｡
…｡
今日の部長の佇まいを見る｡
それで彼女の状態がわかるのだ｡
今日の部長は…仁王立ち｡
……凄え怒ってるじゃん｡
ねぇ丂君｡
君は今､何かから逃げる様な素振りで教室を出てきたけれど…一体何から逃げるつもりかな？
クラスメイト？
部活？
それともわ・た・し？
おかしい､女子からこんな選択を迫られたら勿論君だと答えたい筈なのに､答えたら死ぬ気がする｡解せぬ｡
すいません何でもしますから命だけは‼︎
うん､問答無用♡
とても人体から発せられているとは思えない程の轟音を轟かせた後､死体同然となった俺を引き摺って部長は部室へと消えるのだった｡
ー続く
